ダラスから、愛ちゃんの住むオースティンまで、彼女のボーイフレンドの車で3時間かけて移動をする。
アメリカってやっぱり広いな。車が全部、戦車みたいに大きい。車がこんなにたくさん。皆どこに帰るんだろう。
疲れと、英語を話す集中力を使い果たしたおかげで、車窓からポケーっと外を眺める。
その日は、愛ちゃんのホストマザーが用意してくれたお部屋で爆睡をした。明日は、イベントの無い普通の日ということで、久しぶりにアラームをかけずにベッドに横になる。
明日の朝は、散歩に出かけるの。
朝起きてリビングに行くと、愛ちゃんが忙しそうに準備をしている。横でコーヒーの準備をする私。時間がなさそうな愛ちゃんは、今日から大学に行かなきゃいけないから、「何かあったら連絡して!チャリは倉庫!」と言い残して、急足で家を出ていった。

Illustrated by Sara
濃いめのブラックコーヒーを飲みながら、私も散歩に出かける準備をする。散歩といえど、久々のゆったりとした時間を楽しみたくて、ちゃんとメイクもして、髪も少しだけ巻いてみた。
行き先は、愛ちゃんおすすめのカフェ。歩いて30分かかるから、と自宅にある自転車のありかを教えてくれていたけど、私の短い足にに対して、なんだか自転車が大きかったので、やっぱり歩いて行くことにした。
アメリカ映画でよく観るような、The ・アメリカンスタイルの家たち。きっとここはベッドタウンだろうな。スタンドバイミーの映画に出てきそうな細い道、ペニーワイズが出てきそうなドブに、車高がものすごく低いイカした車。グリーンブックで出てくる車は、これぐらい車高が低いのかな、なんて考えながら、フラフラ歩いていると、あっという間にカフェに着いた。

The Lone Starのナンバープレート。いつの車だろう。
本屋さんとカフェが一体になっている、静かなカフェ。勉強ができるスペースが設けられていて、皆がパソコンに向かって一生懸命作業をしている。
中でくつろぐのも良かったけど、皆勉強しているし、なんだか窮屈に感じて、アイスカプチーノをテイクアウトして近くの公園で休むことに。
ブロンドのクルクルヘアーの子供が、近くで遊んでいる。お母さんかな、おばあちゃんかな(失礼)、優しそうな女性が私に気づいて、その小さな天使に「ほら、お姉さんに挨拶してみて」と、社交辞令を教える。恥ずかしそうに「Hi」と手を振る姿がかわいいな。私は、ほろっと自然と出た笑みを浮かべながら、挨拶をした。
どの国に行っても、子供は可愛いし、カプチーノは美味しい。特別何かを見に行くわけでもないけど、異国の地で一人で過ごすのが、そこに住んでいる気になったみたいで好き。
そろそろお昼も過ぎたし、公園を出て、家に戻ろうかな。今日は愛ちゃんとパスタを作るんだ!
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